図中記号 | 故障モード | 主たる原因 | 主たる徴候 | EPセンサの状態 | 評価 | |||
正常 | リセット 不良 |
信号 不整合 |
異常 |
バルブ構成部 【メインバルブ】弁体組立品
AA ピストンシール |
摩耗・キズ | 経時劣化・疲労、潤滑不良 | 通電時、排気口からの空気洩れ、バルブ応答遅れが現れる。二列中、一方の弁体に作動遅れが発生した場合、EPセンサが頻繁に作動する。 | ○ 作動 |
○ | |||
割れ | 潤滑剤劣化、固形紛・異物の侵入 | ○ 作動 |
||||||
固着 | 固形紛・異物の侵入、コンタミネーションの付着 | ○ 作動 |
||||||
AB 排気シール |
割れ | 経時劣化・疲労、化学物質の混入、潤滑剤の劣化、固形紛・異物の侵入 | 通電時、排気口から空気洩れが、発生する。 | ○ | ○ | |||
AC 入口シール |
割れ | 経時劣化・疲労、化学物質の混入、潤滑剤の劣化、固形紛・異物の侵入 | 非通電時、排気口から空気洩れが発生する。二列中、一方のシールが破損した場合、EPセンサが頻繁に作動する。 | ○ 作動 |
○ |
推奨対策 | 定期的な予防保守を実施する事が望ましい。 |
バルブ構成部 【メインバルブ】バルブボディ
AG ボア内面 |
摩耗・キズ | 経時劣化・疲労、潤滑不良、固形紛・異物の侵入 | 通電時、排気口からの空気洩れ、バルブ応答遅れが発生する。二列中、一方が損傷した場合、EPセンサが頻繁に作動する。 | ○ 作動 |
■ 異常 |
推奨対策 | バルブ全体を新品に交換する。 |
バルブ構成部 【電磁パイロット】カートリッジバルブ
BA 給・排気シール |
割れ・破損 | 経時劣化・疲労 | 徴候として現れない可能性あり。但し、破片が二次的作動不良を起す場合がある。 | ○ | ○ | |||
BB コイル・スプリング |
破損 | 経時劣化・疲労 | 徴候として現れない可能性あり。但し、破片が二次的作動不良を起す事がある。 | ○ | ○ |
推奨対策 | 定期的な予防保守を実施する事が望ましい。 |
バルブ構成部 【電磁パイロット】ソレノイド・コイル
BC コイル |
焼損 | 供給電圧・周波数 不適合 | 特に、高電圧が作用した場合、コイルが焼損する。 | ○ | ○ |
推奨対策 | 適切な電気仕様に直す。 |
BD プランジャ |
摩耗 | 経時劣化・疲労 | 通電時、異音・うなり音が聞こえる。 | ○ | ○ | |||
BE フレーム |
摩耗 | 経時劣化・疲労 | 通電時、異音・うなり音が聞こえる。 | ○ | ○ | |||
電気配線 | 電気的短絡 導通不良 |
振動等による端子部剥離 | 電磁パイロットが動かない。 | ○ | △ | ○ |
推奨対策 | 定期点検や始業点検を実施する。 |
バルブ構成部 【EPセンサ】リミットスイッチ
CC スイッチ本体 |
導通不良 | 振動等による半田剥離 | EPセンサの出力信号がソレノイド通電と整合しない。 | ■ 異常 |
||||
接点固着 | チャタリングによる接点溶着 | △ | △ | |||||
電気配線 コネクタ部 |
導通不良 | 振動等による電気接触不良 | EPセンサの出力異常 乃至 出力信号自体が無い。 | ■ 異常 |
推奨対策 | 定期点検や始業点検を実施する。 |
バルブ構成部 【EPセンサ】リセット・コイル
CD コイル |
焼損 | 電圧異常、又は 定格を超える通電があった | 内部の温度ヒューズが切れた⇒リセットが出来ない。 | △ | ○ |
推奨対策 | リセットコイルを交換する。 |
CE プランジャ |
座り不良 | 振動等による組立姿勢の変化が起こった | リミットスイッチを復帰出来ない⇒リセットが出来ない。 | △ | ○ | |||
CF コイル・スプリング |
破損 座り不良 |
△ | ○ | |||||
電気配線 | 導通不良 | 振動等による接続剥離 又は 接触不良 | リセットが出来ない。 | △ | ○ |
推奨対策 | 定期点検や始業点検を実施する。 |
バルブ構成部 【ガスケット】メインバルブ-EPセンサ間ガスケット
-- | 洩れ | 締結ボルトの緩み、片締め | 接合面 乃至 EPセンサ電線管口から供給空気が洩れる。 | ○ | ○ |
バルブ構成部 【ガスケット】EPセンサ-電磁パイロット間ガスケット
-- | 洩れ | 締結ボルトの緩み、片締め | 接合面 から供給空気が洩れる、洩れ量によってはバルブが作動しない場合がある。 | ○ | ○ |
推奨対策 | 締結ボルトを増し締めするか、締め直す。 |
バルブ構成部 【サイレンサ】メインバルブ-EPセンサ間ガスケット
-- | 目詰まり | 経時的な摩耗紛やコンタミネーションによる目詰まり | 過度の目詰まりの場合、バルブ排気時応答が遅れる事がある。 | ○ | ○ |
バルブ構成部 【サイレンサ】電磁パイロット排気サイレンサ
-- | 目詰まり | 経時的な摩耗紛やコンタミネーションによる目詰まり | 過度の目詰まりの場合、バルブ排気時応答が遅れる事がある。 | ○ | ○ |
推奨対策 | 定期的に、サイレンサを交換する。 |
注記:表中の「安全」評価欄は、二列ある弁体の一方に、応答遅れや復帰不良が発生した場合を想定して、「安全」と評価しておりますので、御注意下さい。
注記: EPセンサのリセット・コイルは、故意に常時通電状態で使用された場合、センサが無効となることを避ける為に、定格負荷 0.5秒としております。 0.5秒以上の連続通電 又は 頻繁にEPセンサが作動して、リセット・コイルに通電が成される場合、コイル内部の温度上昇により、温度ヒューズが切れて、リセット・コイルは断線状態となります。 |
作成:2008年8月18日 ロス・アジア㈱ エンジニアリング部